作業環境測定についてもう少し詳しくご説明します。
先日の記事(測定に関するお問い合わせが増えています。)では、作業環境測定について簡単にご説明しましたが、下記のような皆様のお悩みに対し、今日はもう少し詳しくご説明したいと思います。
目次
うちは作業環境測定をする必要があるのか?
作業環境測定は専門の機関にお願いしないといけないのか?
作業環境測定結果報告書のどこを見ればよいか分からない。
局所排気装置等の設備が十分に機能を発揮していて、作業者が正しい作業の仕方を守っていれば、作業環境は安全な状態に保たれるはずです。
第1種または第2種有機溶剤を取り扱う屋内作業場では、6ヶ月以内ごとに1回、定期的に作業環境測定を行い、その結果を評価し、問題があると判断された場合は直ちに原因を調べ、施設・設備の整備や作業工程・方法の改善などの必要な措置を講じることを事業主の義務と定められています。
作業環境測定は大きく、下記の3つに分けることができます。
・「デザイン」・・・測定の計画を立てる
・「サンプリング」・・・分析用の空気試料を補修する
・「分析」・・・補修した空気中の有機溶剤濃度を測定する
また、作業環境測定は、労働局に登録されている作業環境測定機関の作業環境測定士に測定をしてもらわなければなりません。
もちろん、作業環境測定士にはその作業現場の状況が分かりませんので、有機溶剤作業主任者もしくは特定化学物質作業主任者は、作業現場について詳しく作業環境測定士に伝える必要があります。
「デザイン」「サンプリング」「分析」についての詳細はここでは省きます(作業環境測定機関が行いますので)が、その後の分析結果を確認するところから知っておいていただきたいことをご説明します。
作業環境測定結果報告書の中で確認いただきたいのは、「管理区分」の項目であり、それぞれに対し下記のような対応が必要です。
【第1管理区分と記載がある場合】
現在の管理状態の継続的維持に努める
【第2管理区分と記載がある場合】
施設、設備、作業工程または作業方法の点検を行い、その結果に基づき、作業環境を改善するために必要な措置を講ずるように努める
【第3管理区分と記載がある場合は】
①施設、設備、作業工程または作業方法の点検を行い、その結果に基づき、作業環境を改善するために必要な措置を講ずる
②作業者に有効な呼吸用保護具を使用させる
③産業医が必要と認めた場合には、健康診断の実施その他労働者の健康の保持を図るために必要な措置を講ずる
④環境改善の措置を講じた後再度環境測定を行い、第1または第2管理区分になったことを確認する
また、作業主任者が報告書の内容を理解し、作業者に伝え、作業者に協力してもらうことが重要です。
■サービス詳細ページ:「作業環境測定」
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※動画の最初と最後は私が出演しています!