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塗料ブログ

環境配慮型塗料とは?ーエチルベンゼンー

「特定化学物質障害予防規則」(通称:特化則)についてなんとなく耳にしたことはある。
知ってるけど意味は知らないし、深く調べたことはない。
という方は多くいらっしゃるかと思います。

「特定化学物質障害予防規則」とは?

実はこの言葉、私たちが取り組みをしている環境配慮型塗料のモニターを募集していますにおいては非常に重要な法律です。

結論から言うと、環境配慮型塗料とは、特定化学物質障害予防規則に該当する有機溶剤の含有量が1%以下の塗料です。

◆関連記事
特定化学物質障害予防規則(特化側)について解説します!

 

特定化学物質って何????

特定化学物質障害予防規則は、以下の分類に分けることができます。

  1. 第一類物質/がん等の慢性障害を引き起こす物質のうち、特に有害性の高いもの

  2. 第二類物質/がん等の慢性障害を引き起こす物質のうち、上記1に該当しないもの

  3. 第三類物質/大量漏洩により、急性中毒を引き起こすもの


上記1.と2.は特別管理物質と呼ばれ、厳しく規制されています。

ここからが重要です。

特定化学物質とは、
2.第二類物質(特定第二類物質/特別有機溶剤等/オーラミン等/管理第二類物質)の中の、特別有機溶剤等です。
特別有機溶剤リスト(2017年7月現在)

エチルベンゼン

クロロホルム

四塩化炭素

1,4-ジオキサン

1,2-ジクロロエタン(二塩化エチレン)

1,2-ジクロロプロパン

ジクロロメタン(二塩化メチレン)

スチレン

1,1,2,2-テトラクロロエタン(四塩化アセチレン)

テトラクロロエチレン(パークロルエチレン )

トリクロロエチレン

メチルイソブチルケトン

 

これら特別有機溶剤の含有量が1%以下の塗料を環境配慮型塗料と呼んでいます。

ただでさえ聞き慣れない名前なのに、計12個も覚えられませんよね。
この中で覚えていただきたいのはエチルベンゼンただ一つ!

全部は覚えられないので、これだけ覚えてください!

特定化学物質 = エチルベンゼン
環境配慮型塗料とは、エチルベンゼンの含有量が1%以下の塗料である!

 

特定化学物質「エチルベンゼン」について

以下、中央労働災害防止協会発行「有機溶剤作業主任者テキスト」より抜粋

<概略>
・エチルベンゼンは塗料等の溶剤のキシレンに不純物として多く含まれる。
・エチルベンゼンを含む塗料等を使用する塗装作業場を通気不十分な屋内等で行うと、
特に高い濃度にばく露される危険があるので、有機溶剤作業主任者技能講習を修了した者のうちから、
特定化学物質作業主任者を専任しなければならない。


<人体への有害性>
・皮膚や粘膜に接触すると刺激を与える。
・吸入により起動の炎症を起こし、目に入ると結膜炎を起こす。
・高濃度を吸入すると中枢神経に作用し、意識消失する。
・国際がん研究機関において、ヒトに対して発がん性を示す可能性がある

と評価されている。


<作業環境管理>
・屋内作業場では発散源を密閉化する設備、局所排気装置またはプッシュプル型換気装置を設置する。

<作業管理>
・屋内作業場では送気マスクまたは有機ガス用防毒マスクを着用する。

<健康管理>
・雇入れまたは配置替えの際、及びその後6ヶ月以内ごとに一回、
定期的にエチルベンゼンの特殊健康診断を実施する。(個人表は30年間保存する)

<事例>
マンション新築工事に関連して、1階床下の配管用ピットで錆止めの塗装作業をしていた
下請会社の作業者2名と元請けの現場監督者が、有機溶剤中毒となった。

作業方法は、キシレン20%程度を含有する塗料を、キシレン60%程度を含有するシンナーで希釈し、
刷毛で塗っていくものであったが、防毒マスクなどの呼吸用保護具や換気装置は全くない状態で行われた。


いかがでしょうか。
少し難しい表現が多いですが、エチルベンゼンがいかに有害な物質かを知っていただければ幸いです。

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