溶剤系塗料不足はなぜ起きている?今こそ水性塗料への切替を検討すべき理由
「いつも使っている塗料が手に入らない…。」とお困りではありませんか?
中東情勢の影響により、溶剤系塗料に使用されるシンナーや有機溶剤の供給が不安定になっています。
こうした状況の中、注目を集めているのが水性塗料です。
本記事では、溶剤系塗料が不足している背景と、今こそ水性塗料を検討すべき理由を解説しています。
塗料の選択肢を広げたい方は必見です。
目次
溶剤系塗料不足の背景|なぜ今、入手困難になっているのか
溶剤系塗料は、主に以下の成分で構成されています。
- 顔料
- 樹脂
- 溶剤(シンナー)
- 添加剤
いずれも石油由来の原料が使用されており、この中でも大部分を占めるのが溶剤です。
現在、こうした石油由来原料の供給は、中東地域の情勢不安の影響を大きく受けています。
日本の原油輸入量の大部分はホルムズ海峡を経由しますが、情勢の不安の影響で2026年4月現在事実上封鎖されている状況です。
このため、石油由来原料の日本への輸入が滞っています。
中でもトルエンやキシレンなど代表的な溶剤の状況は深刻です。
従来の溶剤系塗料については、供給制限や出荷停止といったケースが多く見られます。
水性塗料が影響を受けにくい理由
一方、水性塗料も基本的な構成は同じですが、「溶媒が水である」という点が溶剤系塗料と決定的に違う点です。
一部にアルコールなどは含まれるものの、石油由来の溶剤への依存度は低く、今回のような地政学リスクの影響を受けにくいという特徴があります。
つまり、水性塗料は単なる環境対応製品ではなく、供給リスク対策としても有効な選択肢なのです。
技術進化で変わった水性塗料の性能
水性塗料は以前からありますが、現場では以下の理由で敬遠されてきました。
- 作業性が劣る(乾燥が遅く、塗料が垂れやすい)
- 色が出にくい(隠蔽性が低い、色艶が出ない)
- 実績が少ない
- コストが高い
実績が最優先される工業系塗装の業界では、水性塗料の普及は進んでいないのが現状です。
しかし、近年の水性塗料は、こうした課題を大きく改善しています。
例えば、ミドリ商会が取り扱う健康塗料『D-ACEシリーズ』は、乾燥が速く、色艶も溶剤系塗料に引けを取りません。
密着性にも優れており、防錆力が高いため、各種金属製品への塗装にご採用いただいております。
『D-ACEシリーズ』の商品概要については、以下のページをご覧ください。
商品ページ:健康塗料『D-ACEプライマーHP』(下塗り)
商品ページ:健康塗料『D-ACE アイアンコートHP』(上塗り)
商品ページ:健康塗料『D-ACEワンコートHP』(上下兼用)
水性塗料の健康リスク・VOC対策としてのメリット
水性塗料の価値は、供給安定だけではありません。
以前からミドリ商会の塗料ブログでも紹介しているとおり、溶剤系塗料に含まれる有機溶剤は、作業者の健康リスクやVOC排出の問題があります。
水性塗料は、溶媒が水で構成されているため、乾燥工程で臭いが発生しにくく、VOCの排出も抑えられるのが特徴です。
作業者の健康や環境に配慮できるのもメリットとなります。
参考記事:シンナー中毒は塗装作業で起こる?症状や事例、未然に防ぐ方法を解説
参考記事:塗料の「害」とは?社会的影響と事業的影響の2つの定義について解説
今回の供給不安は「検討のタイミング」
今回の溶剤不足は一時的な問題に見えるかもしれません。
しかし、石油依存の原料は今後も地政学リスクの影響を受け続ける可能性があります。
水性塗料への切替は、場当たり的な代替ではなく、将来を見据えたリスク対策の一つです。
しかし、これまでの実績からいきなり全ての塗料を水性塗料に切り替えることは難しいでしょう。
まずは「部分的に水性塗料に変更してみる」「一部の製品のみに使用してみる」という段階的な導入がおすすめです。
実際に水性塗料を使用いただくと、従来の溶剤系塗料と比較して遜色がないことをご理解いただけると思います。
性能や作業性の不安解消のためにも、この機会に水性塗料のご使用を検討してみてください。
水性塗料は「次の標準」になりえます
ミドリ商会では、中東情勢の影響による溶剤系塗料不足を、単なる供給問題ではなく、塗料選定の考え方を見直すきっかけと考えています。
水性塗料は、供給リスクの影響を受けにくく、塗装場の健康リスクを低減できる「次の標準」になりえる選択肢です。
以前よりも性能面は大幅に改善されており、作業性が最優先される工業塗装でも問題なく使用できます。
水性塗料について検討したい方は、お気軽にミドリ商会までご相談ください。
