亜鉛末塗料で鉄を錆止め!錆止めの仕組みや使い方の注意点を解説
「鉄を錆止めする良い方法はないかな?」とお困りではありませんか?
亜鉛末塗料を使えば、何回も塗り重ねることなく鉄を錆止め可能です。
本記事では、亜鉛末塗料について鉄を錆止めする仕組みや使う時の注意点をわかりやすく解説します。
工業製品の錆止め塗料をお探しの方は必見です。
目次
亜鉛末塗料とは?
亜鉛末塗料はその名のとおり亜鉛の粉末が塗料の中に含まれており、鉄の錆止めに使えることで有名です。
錆びが発生しやすい鋼材などは、錆止め塗装されることが多いですが、切断した面や傷が入った箇所は鉄が露出して錆びやすくなってしまいます。
亜鉛末塗料を使えば、溶融亜鉛めっき処理と同じく鉄を錆止めできるのが特徴です。
亜鉛が鉄を錆止めする仕組み
画像:金属のイオン化傾向
亜鉛末塗料が鉄の錆止めになるのは、金属のイオン化傾向を見ればわかりやすいと思います。
金属はすべてイオンを持っており、陽イオンになりやすい金属ほど錆びやすいのが特徴です。
つまり、上の画像で左側にいけばいくほど錆びやすい金属となります。亜鉛(Zn)は鉄(Fe)より左側にあるので錆びやすく、この特徴から以下2つの作用で鉄を錆止めしているのです。
- 犠牲防食:傷がついて鉄が露出しても、亜鉛が先に溶けて鉄は錆びない
- 保護被膜:鉄に亜鉛の酸化被膜が形成されて錆びにくくなる
錆止めの仕組みは、塗料に含まれる亜鉛が鉄に触れることで起こる電気化学的な作用だと覚えておきましょう。
亜鉛末塗料の特徴
亜鉛末塗料の最大の特徴は、溶融亜鉛めっき処理した鉄の風合いが出せるということです。
一般的な塗料でもシルバー系の色はありますが、実際に亜鉛やアルミなどの金属粉が含まれている亜鉛末塗料の方が、より鉄に近い仕上がりになります。
また一般的な塗料の場合は、下塗り・上塗りと複合膜を形成して鉄を錆止めしますが、亜鉛末塗料は単膜でも鉄を錆止めできるのが特徴です。
亜鉛末塗料を使う時の注意点
亜鉛末塗料を使う時は以下の2点に注意しましょう。
- 下塗り塗料は使わずに鉄に直接塗装する
- 錆びた鉄の上からは塗らない
下塗り塗料は使わず鉄に直接塗装する
亜鉛末塗料は、鉄に直接塗装することで効果を発揮します。
仮に下塗りしている鉄の上に亜鉛末塗料を塗った場合は、亜鉛と鉄の電気的作用が起こらないため、錆止め効果が全く発揮されません。
亜鉛末塗料を使う場合は、下塗りはしないで鉄に直接塗るのが鉄則だと覚えておきましょう。
錆びた鉄の上からは塗らない
下塗り塗料と同じですが、錆びた鉄の上から亜鉛末塗料を使っても錆止め効果は得られません。
亜鉛と鉄の電気的作用で錆びを防ぐ亜鉛末塗料は、鉄の素地に塗ってはじめて効果を発揮します。
錆びた鉄の場合は必ず塗装する前にケレンを行い、素地をキレイにしましょう。
■関連記事:ケレンには種類がある?1種ケレン、2種ケレン、3種ケレン、4種ケレンの違いをチェック
おすすめの亜鉛末塗料メーカー
ミドリ商会では日新インダストリーの亜鉛末塗料をおすすめしています。
亜鉛末塗料の専門メーカーであり、マグネシウム含有塗料や環境対応型塗料など幅広いラインナップが特徴的です。
他社製品の場合、亜鉛末塗料に上塗りすると気泡ができやすくなり、塗装不良の原因になる場合がありますが、日新インダストリーの亜鉛末塗料は上塗りにも対応しています。
上塗りすることでさらに防錆性が高まりますが、種類によっては上塗りに不向きの塗料もあるので、まずはミドリ商会にご相談ください。
錆止め塗料をお探しの方はミドリ商会まで!
亜鉛末塗料は亜鉛と鉄の電気的作用で錆止めするため、単膜でも効果を発揮するのが最大の特徴です。
鉄に近い風合いが出せるため、工業製品で活用できる場面は多いでしょう。
錆止め塗料をお探しの方は、ぜひ亜鉛末塗料をご検討ください。
ミドリ商会までご連絡いただければ、お困りごとをヒアリングして最適な塗料をご提案します。
まずはお気軽にお問い合わせください。