静電塗装機
静電塗装機は、噴霧状にした塗料をマイナス極に帯電させて、電気的に塗料をワークに塗着させる塗装機器です。
一般的なスプレーガンと比較して塗着効率が高く、ワークの裏側も効率よく塗装できます。
塗料ミストの飛散も防げるため、作業環境も良くなる魅力的な塗装機器です。
静電塗装機で解決できる課題
- 塗着効率が良く、塗装工程の時間短縮が図れる
- 余剰塗料が少なくて済むので、塗装に掛かるランニングコストが圧縮できる
- ワークの裏側にも効率良く塗装できる
- 塗料の飛散を抑えられるので、作業環境を改善できる
静電塗装機仕様 | |
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荷電方式・印加電圧 | 低電圧高効率直接帯電アースリング方式・Max DC-30kV |
全長 | 180mm |
質量 | 560g |
塗料ノズル口径 | φ1.1mm |
適応塗料 | 溶剤型塗料 |
静電塗装機の特徴
POINTS
塗料の使用料を削減できる
静電塗装で塗着効率が上がるため、一般的なスプレーガンと比較して、約40%も塗料使用量を削減できる。
POINTS
軽量で取り回しやすい
コンパクトな形状で560gの軽量ボディのため、作業者が取り回ししやすく、塗装時にストレスを感じにくい。
POINTS
高いメンテナンス性
部品交換が発生した場合、一般的な工具のみで簡単に交換が可能。
静電塗装機の事例
■一般的なスプレーガンから静電塗装機に切り替えた事例
- 塗料使用量=2,071g→1,731g(16.4%の削減を実現)
- 作業時間=1,769秒→556秒(68.6%の短縮に成功)
- 塗料の購入費用を年間80万円削減
※ミドリ商会が対応した金属製品塗装業者様でのコストシミュレーションの結果
スプレーガンでの塗装と静電塗装機での塗装の違いについては、下の動画をご参照ください。
よくあるご質問
Q.ワークがアースを取れない状況で使用しても大丈夫ですか?
A.静電塗装機では塗料をマイナス極に帯電させます。ワークはアースを取ってプラスに帯電している必要があるので、アースを取れない状況では静電塗装機のご使用はおやめください。静電不良により塗装品質が落ちるだけでなく、火災の原因となる可能性があり危険です。
Q.コントローラ無しでも使用できますか?
A.静電塗装機は静電塗装スプレーガン、高電圧を発生させるためのコントローラ、塗料を供給するポンプをセットで使用します。コントローラ無しでは使用できません。
Q.樹脂製品を塗装するために静電塗装機を検討中です。問題ありませんか?
A.静電塗装機を使った塗装は、静電気引力を利用する工法のため、導電性のない樹脂製品ではメリットが出にくくなります。導電性があるコーティング材をあらかじめ塗布すれば、樹脂製品でも効率的に塗装できる可能性がありますが、コストと工数がかかるため、おすすめできません。