少量の有機溶剤でも対策は必要!「職場の安全についてもっと知ろう」と思うきっかけに|瑞豊食品株式会社
岐阜県瑞浪市に本社を構えて、チキンなど動物性の天然エキスやラーメンスープなどの調味料を製造する瑞豊食品株式会社様。
普段ミドリ商会が取引している工業系塗装とは全く違う業界ですが、局所排気装置の点検と作業環境測定のご依頼をいただいたお客様です。
今回はご担当いただいた品質管理課の曽我様に、ミドリ商会にお問い合わせいただいた経緯やお取引開始後の意識の変化についてお話をお伺いしました。
品質管理の分析に使う試薬で少量の有機溶剤と特定化学物質を使用
瑞豊食品様は食品メーカーですので、ミドリ商会が主に取り扱う塗料は使用していませんが、品質管理の仕事に分析業務があり、使用する試薬として少量の有機溶剤と特定化学物質を使用しています。
屋内で第一種・第二種有機溶剤を使用する場合は、量に関わらず局所排気装置の設置が義務です。
瑞豊食品様でもドラフトチャンバーと呼ばれる局所排気装置を設置していますが、定期的な自主点検は実施していませんでした。
お客様の監査の際に点検の未実施について指摘を受け、初めて定期自主検査が義務だと知ったそうです。
それからインターネットで「局所排気装置 点検」と検索したところ、上位に表示された以下のミドリ商会の記事をお読みいただき、お問い合わせをいただきました。
参考記事:局所排気装置の定期自主検査は義務!点検項目と怠った場合のリスクを解説
有機溶剤・特定化学物質の作業主任者の資格も取得
瑞豊食品様からお問い合わせをいただいた後は、直接訪問して有機溶剤や特定化学物質の取り扱いや局所排気装置の点検義務について説明しました。
以前に任せていた会社からは、局所排気装置の届出や点検については説明を受けていなかったようで、有機溶剤や特定化学物質の使用量もごくわずかだったため、危険があるという認識は持っていなかったそうです。
ミドリ商会と接点ができてから、瑞豊食品様は有機溶剤や特定化学物質について情報収集を行い、品質管理課の皆さんが講習を受けて有機溶剤と特定化学物質の作業主任者の資格を取得されました。有機溶剤に添付されるSDS(安全データシート)も見るようになり、「職場の安全についてもっと知ろう」と社内でも意識をアップデートするきっかけになったようです。
局所排気装置の点検と作業環境測定で取引開始
ミドリ商会からは局所排気装置の点検について、以下2種類を提案しました。
- 簡易点検:吸気・排気の能力や外観確認を主に行う点検
- 詳細点検:電気系統やファン・モーターの回転、ダクト内部の確認も行う
労働安全衛生法では、局所排気装置の点検は1年以内に1回行うことが義務づけられています。
これはミドリ商会が提案した簡易点検でも問題ありません。詳細点検は毎年実施する必要はなく、5年に1回程度の実施を推奨しています。
実際に瑞豊食品様のドラフトチャンバーを確認させていただいたところ、使用頻度も低く、非常にキレイな状態であったため、簡易点検でも問題ないと説明して、ご発注いただけることになりました。(前からお付き合いがあった会社にも見積依頼をしたところ、実機の確認は行わず、詳細点検の費用のみ回答があったようです。)
局所排気装置の点検と合わせて、作業環境測定もミドリ商会にて実施させていただきました。
結果は「第一管理区分」であり、作業環境としては良好だと確認できました。
■商品ページ:『局所排気装置 年次点検』
■商品ページ:『作業環境測定』
今後も安心して働ける環境を一緒に作っていく
曽我様からは「血の通った提案をいただいた」と嬉しいお言葉をいただいております。
食品メーカーである瑞豊食品様は、ミドリ商会が工業系塗料の販売のみ行っていたとすると出会えなかったお客様です。
『工場の健康度を上げる』というビジョンを掲げて、局所排気装置に関する情報発信を行っていたからこそのご縁であり、ミドリ商会の活動の方向性が間違っていなかったと確信できました。
瑞豊食品様では、今回のお取引をきっかけとして有機溶剤を使用しない試薬のテストなど、より安心して働ける環境作りを進められています。
ミドリ商会からもリスクアセスメントに関する情報提供や代替品のご提案などを行い、より良い環境を一緒に作るお手伝いを今後も継続していきます。
曽我様、この度は誠にありがとうございました。
